「世界一幸せな国」で、2人だけの幸福を見つけよう

幸せっていったい何でしょう。仕事で出世して高い給料を稼ぐこと? 夜景が一望できる高級マンションに住むこと? 「幸福の国」ブータンを訪れることで、人生の幸せについて改めて考えることができるかもしれません。

ブータンといえば震災直後に日本を訪れた美男美女の国王夫妻の笑顔も、記憶に新しいのではないでしょうか。

九州と同じくらいの国土で、国民の9割が農民というブータン。今も自給自足の生活をしている家庭が多くありますが、貧しくても豊かに暮らせるよう教育費や医療費は無料とされています。

ブータンの古都・プナカは、首都ティンプーからクルマで約2時間半~3時間。日帰りで訪れることもできます。ティンプーに比べて温暖で、川沿いに伝統建築の建物がみられる美しい街です。近年では観光客も増え、オリエンタルで繊細な作りの宿泊施設も点在。ブータンの人々の優しいおもてなしを受けられます。

ショッピングやアミューズメント施設を楽しめるわけではありません。しかし、つつましくも仲良く暮らす老夫婦や仏教の教えを忠実に守る子どもたちといったブータンの人々や、それを取り巻く美しい田園風景が、お金では買えない幸福があるということを2人に気づかせてくれるでしょう。

プナカの伝統的な寺院を訪れてじっと手を合わせたり、街並みを歩きながら「優しい人たちだね」「こんな風に暮らしたいね」と言葉をかわしたりしながら、お互いの価値観を改めて見つめ直すことができます。あなたが選んだ相手が、これから本当に人生を一緒に歩んでいけるかどうかを判断することもできるでしょう。

日々の喧騒から離れた幸福の国ブータンで、「この人となら」と決心できたら、いよいよプロポーズ。街の明かりがほのかに色づく時間帯を見計らって小高い場所へ2人で出かけましょう。

素朴ながら美しい街灯りを眼下にみながら、「君は僕にとっての幸せそのものだ」と素直な気持ちを打ち明けてプロポーズ。ブータンの人々の優しい笑顔と自然のなかで、高級なものでなくても愛する人と暮らすことが何よりの幸せだと気づけるでしょう。

(文・伊藤七ゑ)


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